Kamos-カモス-

つくっているもの

小松菜・ホウレンソウ

所在地

茨城県常陸大宮市・笠間市

販売店

茨城県内カスミ
首都圏イオン
パルシステム
よつ葉生協
ほか

勝手ながら
“山の中”を想像しながら向かった先は
常陸大宮市のKamosさんの畑。

意外にも(失礼ながら)
大通りからすぐの
アクセスしやすい路地を入ったところに
ずらりと並ぶ白いハウスが見えてきました。

Kamosハウス

ここ常陸大宮市の農地では
61棟のハウスと
同じ広さの露地栽培をおこなわれています。

なぜ“山の中”を想像したかって?
ふだんの慎さんを見てると
そう思っただけです 笑

Kamos慎さん

慎さんこと横山慎一さんは
Kamos常陸大宮農園の農園長さん。
総勢15名ほどのスタッフさんと共に
この広い農園を営んでおられます。

なんと慎さんは、
野菜嫌いを通り越して
野菜が食べられない子どもだったとか!

でも、なぜか「あ、これは食べられる」
という野菜がたま~にあったそうで。
その
自分が食べられる『美味しい野菜』と
食べられない『美味しくない野菜』は
なにかが違う・・・。

いま取り組んでおられる
土づくりが、その答えではないかと
考えておられます。

Kamosさんの農園の絶対的なこだわりは
『土づくり』
とにかく土が良くなければ
美味しい野菜にはならない!といいます。

土が良いと
草が生えない
 ↓
草が生えないと
虫が来ない
 ↓
虫が来ないと
消毒や虫対策が要らない
 ↓
手間も経費も少ない
美味しいオーガニック野菜が穫れる

という流れで、
決してオーガニックを目指したわけではなく
土にこだわった結果として、
オーガニック野菜が
しかも庶民の手に届く価格で
提供できるようになったそうです。

Kamosハウス芽

いかにして土を育んでおられるかは
正直ここでは語りきれませんが
とにかくKamosさんの農園では
『微生物』が土をつくっています。

お手本にしたのは、山の木々。

山の木は、人間が何もしなくても
多様な微生物や生きものと共に
何千年も続いています。
下手に人間が手を入れようものなら
そこから虫が出て壊れることもある。

そんななか“畑”というものは
人間が“不自然”に作り上げるもの。

その“不自然”の中に
人間が何を手助けすれば
山のように豊かに育っていくのか・・・

思考錯誤の日々を経て
まだまだ70点の出来栄えだそうですが

Kamos(カモス)という名前のとおり
微生物のチカラを最大限に活かせる環境をつくり
土を醸(かも)して醸(かも)して
美味しい野菜を育んでおられます。

Kamosハウス小松菜

慣行農法のように化学肥料に頼れば
ラクに野菜が獲れるけれど、
野菜は腐りやすくなり
土地の生き物は皆殺しにされて
野菜の品質も落ち
結果、
10年ほどで限界を迎えている農地もある。

肥料や薬剤を
すべて否定するわけではないけれど、
自分が本当に美味しいと思える野菜を
この先もつくり続けていきたいから
土づくりを大切にしたい。

たとえて言うと

子育てするうえで
体重と身長が基準どおりに成長するように
点滴とサプリメントを毎日与えて
かつイケメンに育てるのが慣行農法。

でも子どもたちに
100才まで生きてもらいたいと思うと
ちょっと違うよね、っていうこと。

いまは、ほかの農地でも
この土づくりを導入すれば
半年から1年で結果を出せるように
工夫を重ねてがんばっています。

“オーガニック”っていうだけで
手間がかかって育てにくくて
販売価格も高ければ
結局は世の中に広まらないから。

こういう美味しい野菜が
どこでも当たり前に
適正価格で買える世の中に
なってほしい。
と、叶うまでそう遠くはないであろう野望を
サラリと語ってくださりました。

Kamos慎さん

目からウロコ情報として

虫が食べる野菜は
虫にとって美味しい野菜であって
人間にとってはマズいものだそうです。

つまり逆に言うと
『人間に美味しい野菜は、虫は食べない!』
とのこと!

さらには
『人間に美味しい野菜は、腐りにくい』
そうです。


昔からの思い込みや常識や慣例を
鵜呑みにするのではなく
どうやったら自分の理想に近づけるか
を、とにかく挑戦してみるKamosさんの姿勢に
勇気をいただきました。

Kamosさんの畑は、
今回取材した常陸大宮市のほかに笠間市にもあります。

Kamosメンバーの挑戦が
大地にひろがりますように!